英語学習・国際交流プラットフォーム「WorldClassroom」
ノンリアルタイム海外交流授業の新機能を開発
生徒一人一人の技能を可視化し、これまでアナログな手法で行ってきた「書く」「話す」パフォーマンステストの運用・評価づけの効率化など、実践的な授業をサポートする英語教育プラットフォーム「WorldClassroom」(ワールドクラスルーム)。音声認識技術を用いた音読・自動文法チェック・プレゼン練習機能のほか、オンラインで国際交流の機会を提供するEdTechツールとして2021年のリリース以降、国内の中学・高校33校(約15000人)で導入されています。今後、本格的な事業拡大を目指す上で、システム導入の障壁となっている運用コストの低減を目的に、令和5年度ICTビジネス高度化支援事業を活用して、ノンリアルタイム海外交流授業に伴う機能の開発・実装を行いました。
- 令和5年度ICTビジネス高度化支援事業
- 事業化ステージ
事業の目的
システムに対する学校現場からの評価は高い一方、導入に際しては大半が補助金を活用しているのが現状です。①公立校の一括導入②学校単位での導入③塾等の導入など、事業化していく上で、障壁となる運用・コスト負担の課題を解決する必要があります。そこでビデオチャットを使ったリアルタイム(ライブ)海外交流授業を見直し、「ノンリアルタイム」でも交流を深める機能を新たに開発。ライブにかかるオペレーションコストの削減を図り、国・地域・学校・気象条件等に左右されない通信環境で、海外との時差に関係なく、交流学習ができる機能を設けました。
実施内容
リアルタイムの交流授業は、インターネット環境テスト・端末の調整・運用スタッフの確保、提携校との時差調整など、1授業あたり最低でも11時間を要するため、開催は年に1回程度と制限がありました。これらの課題に対応するため、生徒たちがプレゼン・スピーキング練習機能を使って自身のプレゼンを録画(教室内で共有可能)でき、提携先の生徒も時差を気にせずプラットフォーム内で動画視聴・プレゼン資料を共有、「いいね」などのリアクション・コメントを送信できる機能を開発しました。さらに教師側の管理機能を設け、負担軽減を図りました。県内中学校1校、県外高校1校で実証を行い、生徒・教師から寄せられた使用感をもとに、UI/UXデザインの改善を実施しました。
事業の成果
リアルタイム授業にかかるコストの大幅削減とともに、通信環境に左右されない非同期性を生かした、気軽でフレキシブルな交流学習の機会提供が可能になりました。フレキシブルな交流の実現は、かねてより現場教師から強い要望がありました。また時差のデメリットがなくなることで、海外提携校の確保増も見込めることから、生きた英語学習をミッションにかかげるWorldClassroomのプロダクトの価値向上をこれまで以上に訴求できると考えております。
事業の展望
新学習指導要領の運用に伴い、英語学習はより実践的な技能の指導・評価付けが求められており、現場の教師達はそれに膨大な時間を割いています。WorldClassroomは生徒のモチベーションを高めながら、教師の業務効率化を図り、英語学習を充実させる目的で開発しました。教育産業は他分野に比べ、事業化に時間がかかると言われておりますが、今後もプロダクトの価値を広め、有償での導入校の増加を目指します。また海外市場も視野に、教育文化が類似する台湾などでの販路拡大・販売パートナーの開拓やマーケティングにも力を入れたいと考えています。
構成企業※内容は事業採択時のものです
HelloWorld株式会社
代表者名 | 野中光 |
---|---|
事業内容 | 弊社代表を中心に自治体等をクライアントとして、国際交流や人材育成に関するプロジェクトのコンサルティングやコーディネート・事務局運営を行っています。 |
設立年月 | 2020年10月 |
住所 | 沖縄県沖縄市中央1-7-8 Startup Lab Lagoon 2F 関東拠点:東京都中央区小伝馬町16-5 S-TOKYO |
TEL | 050-1743-2566 |
Webサイト | https://inc.hello-world.city/ |
ISCOハンズオン支援内容 | 遂行状況の確認・助言/事業報告の確認・助言/テストフィールドの発掘/技術情報展開支援/ビジネスモデル事業化支援/成果事例報告会の実施/年間有識者の派遣 |
---|