ダイビングショップの顧客管理システム「OKABAN-陸番-」
ダイナミックプライシング開発による予約の平準化
小規模事業者が多いダイビングショップでは、ホテル・航空チケットなど観光産業で導入が進むダイナミックプライシングの導入が困難でした。本事業では、業務支援システム「OKABAN-陸番-」に蓄積されたデータを機械学習して日ごとの需要予測をショップに提供することで、価格設定の事務負担を軽減します。繁忙期・土日・祝日等に集中する予約を閑散期・平日に誘導して予約数を平準化することによって、経営安定化・人材雇用の安定化など、ショップの課題解決に役立てるシステム開発を目指しました。
- 令和4年度ICTビジネス高度化支援事業
- 技術高度化ステージ
事業の目的
季節や曜日によって大きく異なる需要に応じて価格を変動させるダイナミックプライシングを導入するため、実際のショップの過去のデータを一つの「モデル」として解析し、アクティビティごとに違う需要パターンを組み込んで、予約数を予測します。365日を5段階(A~Eランク)の需要レベルに振り分けてカレンダーに表示することで、ダイビングショップが手作業で価格を設定していた作業の軽減を図ります。
実施内容
OKABANの契約ショップとの間で定期的なヒアリングを行い、要望に応じてシステムのUI/UXを改善しました。過去2年間の予約データを基に機械学習し、2023年の需要を予測しました。OKABANのカレンダーに予測予約数のランク(上位A~下位E)とデフォルトの価格を表示し、ショップ側で微調整できるようにしました。今後、需要予測の精度を高める検証をしていきます。
事業の成果
シーズン・曜日によって予約数の差が大きいため、繁忙期の機会損失は経営安定化にとって課題でした。さらに閑散期のスタッフ雇用の不安定化など、結果的に高度人材が育たない状況がありました。ダイナミックプライシングによる予約の平準化で、それらの課題を解決することは、ショップごとの支援にとどまらず、業界全体の底上げにつながると考えます。
事業の展望
立地条件、提供アクティビティなど、本土と沖縄ではショップの特徴は異なります。特に沖縄県内のダイビングショップとのコミュニケーションを取り続けてきた経験を活かし、県内1,200の店舗で利用者を増やしています。さらに、全国に約4,000店舗あるショップのうち30%(1,200店舗)導入を目指し事業を進めます。
構成企業※内容は事業採択時のものです
ビットノット株式会社
代表者 | 秋元 智道 |
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事業内容 | ダイビングショップなどスモールビジネスの経営課題をウェブ制作、システム開発、マーケティングで解決します。 クラウド予約・顧客管理システム「OKABAN-陸番-」を提供。 |
設立年月 | 2015年11月 |
住所 | 沖縄県那覇市久茂地2-22-12 久茂地UFビル7F |
TEL | 098-911-5289 |
Webサイト | https://bitknot.co.jp |
ISCOハンズオン支援内容 | 遂行状況の確認・助言/事業報告の確認・助言/テストフィールドの発掘/技術情報展開支援/ビジネスモデル事業化支援/成果事例報告会の実施/年間有識者の派遣 |
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