採択事業詳細

沖縄県採択事業者のご紹介

AIでケアプラン作成を支援「介護のマナ」

従来のアナログ業務を1/10まで効率化

  • AI
  • DX
  • 介護事業者
  • 労働負担減
  • 業務効率化

超高齢化社会に突入し、右肩上がりに利用者が増える介護サービス。サービスを利用する際に必要となるのが「ケアプラン」(介護サービス計画書)です。しかしケアマネージャーの不足に加え、アナログな手法による業務が現場を圧迫し、長時間労働やサービス円滑化の弊害となっています。そこで介護システム開発・販売を行う「ライフシフト」(南城市、嶺井政哉代表)は、令和5年度沖縄県ICTビジネス高度化支援事業を活用し、自社サービス「介護クラウドMana」に、画像内の文字を読み取るOCR機能、AIによる文書生成機能、クラウドストレージ機能を追加し、ケアプラン作成にかかる業務効率化の実証を行いました。

  • 令和5年度ICTビジネス高度化支援事業
  • 技術高度化ステージ

事業の目的

私の家族は南城市で介護施設を運営しています。日々の介護記録業務が大きな負担になっている事を知り、システムで課題解決を図ろうと開発したのが「Mana(現在:介護のマナ)」です。介護保険サービスを受けるには、①市町村窓口で要介護認定申請、②自宅訪問による調査・審査、③担当事業所がケアプランを作成、④事業者契約― という流れを経ます。しかし各事業所でケアマネは不足しており、平均年齢は49.9歳と高年齢化しています。関係先との情報共有にファクスを使っている所も多く、不慣れなPC作業によるケアプラン等の作成に要する時間は約80〜100時間におよび、長時間労働・業務遅延を招いている状況です。

実施内容

【現状の課題】
データが全て手打ち入力/ファクスでのやりとりが主/ファクスを入力し直す転記作業にかなり時間が取られる/入力の間違いや齟齬を修正する作業が発生している

【Mana追加機能】

  1. OCR技術を用いて画像内の文字を読み取りテキストをデータ化
  2. AI(ChatGPT gpt-3.5-turbo、gpt-4)APIを実装しケアプラン作成時間を大幅削減
  3. 生成されたプランをクラウド上に保存、関係先と共有・連携を図る

事業の成果

スマホやタブレットで撮影した「介護保険被保険者証」(要介護認定の証明書)画像内文字情報はアプリのOCR機能でテキストデータ化。取り込んだデータを元に利用者の年齢・性別・状態などを設定。設定を変数としたプロンプトをアプリ内で生成し、戻り値がアプリのUI上に表示される仕組みです。沖縄市・宜野湾市・南城市・与那原町の居宅介護支援事業所のケアマネージャー30人に新機能を使って実際のケアプランを作成してもらいました。その結果、事前業務(利用者の状況聞き取り等)・ケアプラン・計画書・ファクス転記等にかかる作業時間(80〜100時間)を10分の1にまで短縮することができました。

事業の展望

作成したデータはクラウド上で保存・編集・削除が可能。アプリ非ユーザーの送付先事業所にもメールで情報共有できます。実証では「アセスメント(利用者聴き取り)の際、メモ取りの手間が省け利用者の話に集中することができる」「AIが提案したケアプランを確認・修正するだけなので文書作成の労力が少なくて済む」「作成に不慣れな人のサポートにもなる」と8割から高評価を頂きました。現在、事業所の約7割で業務系ソフトが導入されていますが、作業効率化の効果は8.5%に過ぎないというデータがあります。その現状を市場と捉え、今後も操作がシンプルなUI、導入しやすい価格提供で差別化を図り、事業を展開していきたいです。

5分でケアプランを作成するなら介護のマナ

構成企業※内容は事業採択時のものです

株式会社ライフシフト
代表者名 嶺井政哉
事業内容 介護記録システムの開発・販売
設立年月 2020年10月
住所 沖縄県南城市佐敷津波古930番地
TEL 080-9104-0682
Webサイト https://lifeshift-inc.com
ISCOハンズオン支援内容 遂行状況の確認・助言/事業報告の確認・助言/テストフィールドの発掘/技術情報展開支援/ビジネスモデル事業化支援/成果事例報告会の実施/年間有識者の派遣

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