外国人観光客に適切な医療を迅速に提供できる翻訳サービス
多言語音声翻訳端末による外国人患者向け県内病院支援事業
近年、沖縄では外国人観光客が急増していますが、それに伴い、滞在中の外国人がケガや急病で県内の病院を受診する機会も増えています。医療通訳コールセンターを設置している病院もありますが、夜間に特定言語の担当者が不在だったり、医療の専門用語を十分に通訳しきれなかったりなど、さまざまな課題がありました。それらを解決するため、当社では医療分野に強化した多言語音声翻訳端末を開発。院内に設置することで、医療スタッフと外国人患者との意思疎通をスムーズにし、適切でスピーディな治療の提供を実現します。
- IT活用ビジネスモデル・テストベッド構築支援事業
事業概要
端末は英語、中国語、韓国語に対応しており、医療分野を強化した翻訳エンジンが組み込まれています。ハンズフリーで利用できるのが特徴で、医療者と患者の発話を自動的に検知し、リアルタイムに翻訳。翻訳結果は音声と文字表示で確認できます。再翻訳機能もあり、翻訳内容が正確かどうかも即座にわかります。
実証内容
今回の実証実験では、県内の4病院に端末を各3台ずつ、計12台設置。3カ月間にわたって院内で実際に使用してもらい、端末の使い勝手や翻訳の精度(主に中国語)の検証を行いました。また、手術の事前説明など、端末の翻訳では不十分なケースに対応するため、医療通訳コールセンターとも連携しました。
事業の有効性
端末の翻訳機能は医療分野を強化しているため、外国人観光客と医療スタッフの意思疎通が円滑になり、双方が安心して治療に臨めます。その結果、外国人観光客が沖縄を訪れやすくなり、観光振興に役立ちます。また、外国人観光客の診療時間が従来に比べ大幅に短縮でき、一般患者の待ち時間も軽減されます。
事業のターゲット
まずは沖縄県内の病院、その後は全国の病院へと導入を進め、いずれは救急車、薬局、歯科医など、病院以外の医療関連施設にも普及させていく予定です。また、旅行会社と提携し、日本人が海外旅行に出かける際に端末を貸し出して、現地で医療を受けやすくするサービスも実現したいと考えています。
構成企業※内容は事業採択時のものです
株式会社沖縄富士通システムエンジニアリング
代表者 | 内田 伸 |
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事業内容 | コンサルティング・システム構築・運用およびコンピュータ・ソフトウェア関連商品の販売 |
住所 | 沖縄県那覇市久茂地1-12-12 ニッセイ那覇センタービル |
TEL | 098-861-3815 |
Webサイト | https://www.fujitsu.com/jp/group/oks/ |
ISCOハンズオン支援内容 | 遂行状況の確認・助言/事業報告の確認・助言/産業ニーズの収集・分析/モデルのブラッシュアップ/開発・実証の調整・支援/成果報告会の実施/モデル展開の追跡調査 |
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