中小規模小売店舗向けセルフレジソリューションの実用化開発
「少量買い」のレジ待ち「損失」をカバー/小型セルフレジで観光現場の省人化・負担軽減
慢性的な人手不足が続く観光地の土産品店等では、特定の繁忙時間帯(団体客の到着時や搭乗前)に客が集中し、有人レジに行列ができることで、少量の土産品を購入しようとする客が「購入を諦める事態」が発生し、販売機会の損失が大きな課題となっています。県内で30年以上にわたり小売・観光業向けにPOSレジシステムの開発・販売・保守を手掛ける株式会社レイメイコンピュータ(比嘉徹代表、那覇市)は、こうした現場の声を受け、令和7年度ICTビジネス高度化支援事業を活用し、中小規模小売店舗向けセルフレジソリューションの開発に取り組みました。初めて訪れた観光客でも直感的に操作できる設計と、省人化による現場負担軽減の両立を目指しました。
- 令和7年度ICTビジネス高度化支援事業
- 技術高度化ステージ
事業の目的
通常、土産品店等の有人レジでは、人手不足の中、商品の梱包・発送手続き・免税手続きなどの「会計以外の対応」に時間が取られており、スタッフを介さず顧客自身で操作できるセルフレジのニーズは高まっています。しかし、大手が提供するセルフレジシステムは既存レジとの連携など初期費用が大きく、導入のハードルになっています。こうした課題を踏まえ、通常の有人レジを補完する位置付けで、混雑時の機会損失を防ぎ、省人化と顧客満足度を両立させるセルフレジ開発を目指しました。
実施内容
既存顧客である土産品店の協力を得て、以下の開発および実証を実施しました。
1)セルフレジに適した機器の選定
開発にあたっては、導入店舗へのヒアリングの結果、卓上型のキオスク端末を選定。この端末は15.6インチのデュアルモニターにレシートプリンターとQRコードリーダーが内蔵されており、奥行きわずか23.9cmで、省スペース設計が特徴。
「キャッシュレス専用」での運用であれば、この端末一台で完結するため、導入コストを大幅に抑制できます。現金決済が必要な店舗に対しては、自動釣銭機を連動させることができます。
2)UIの設計・開発
UIは外部デザイナーと連携。有人POS開発で培ったノウハウを活かし、専門用語を避けて、行動をスムーズに促す表現に徹底し、文字サイズ・ボタン配置など「初見の客でも迷わない」シンプルで直感的な操作性を目指しました。
3)決済端末との連携開発
マルチ決済(クレカ、コード決済等)に対応する専用端末を選定し、セルフレジとの連携を実現しました。
4)モデル店舗による実証実験と改修
2025年12月の5日間、国際通りの土産品店にてキャッシュレス専用として設置し実証を行いました。日本人観光客を中心に10〜60代の計118人が利用。アンケートで挙がった「レシートのタイミングが遅い」「バーコードの読み取り音が聞こえづらい」などの改善点があり、即日修正・反映し、短期間で実用性を高めました。
5)製品の販売促進活動
県内テックイベントへ参加、多くのクライアントから要望や意見を集め市場ニーズを深掘りしつつ、沖縄県内を中心とした既存顧客に向けた提案・販売活動を推進しました。
事業の成果
実証で行ったアンケートでは、90%以上の利用者から「わかりやすい」「使いやすい」との評価をいただきました。スーパーなどでセルフレジが普及した今だからこそ、抵抗感なく使っていただけたのではないかと分析しています。また設置店では、混雑時の処理件数が50%以上向上。大手製品と比較して一台あたり30%以上の価格削減を実現しています。設置店からは「追加のレジとして有効」との高評価をいただき、中小規模店舗、特に土産品店の省人化支援、混雑緩和による販売機会損失の防止に貢献できる手応えを感じています。
事業の展望
既存のお客さまから、多言語対応や券売機対応のリクエストもいただいています。多言語化に関しては、英語表示はすでに実装済みで、音声ガイドの追加を進めます。将来的には中国語・韓国語にも対応する計画です。店舗ごとの最適な設置パターンや誘導動線の構築、免税対応の自動化といった法的・技術的課題を見据えつつ、現場ニーズに応じた段階的な機能拡張を進め、製品の多様化と市場拡大を図りたいと考えています。今後も当社の技術力と地域密着の実績を活かし、沖縄県全体の生産性向上に貢献していきたいです。
構成企業※内容は事業採択時のものです
株式会社レイメイコンピュータ
| 代表者 | 比嘉徹 |
|---|---|
| 事業内容 | 小売業のPOSレジスター(販売時点情報管理)のソフトウェア開発 |
| 設立年月 | 1991年3月 |
| 住所 | 沖縄県那覇市古島一丁目23番地6-202号 |
| TEL | 098-941-5515 |
| Webサイト | https://reimei.co.jp/ |
| ISCOハンズオン支援内容 | 遂行状況の確認・助言/事業報告の確認・助言/テストフィールドの発掘/技術情報展開支援/ビジネスモデル事業化支援/成果事例報告会の実施/年間有識者の派遣 |
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