事業の目的

タビナカの提供事業は、マリンレジャーといった自然体験、琉球ガラス作りなどの文化体験、ガイド・食事付きのバスツアーなど多岐にわたります。近年、OTAの増加でオンライン予約は増えつつありますが、宿泊に比べ（50〜60％）、タビナカ業界は24％と低さが目立ちます。背景には予約後のオペレーションが複雑化するアクティビティ特有の課題があります。カヤックツアーを例に上げると、スタッフの空き状況・天候・乗客の属性（大人か子供か）など、催行には細かな対応が求められます。その結果、電話予約・現地で紙ベースの手続きといったアナログ業務が主流となり、コロナ禍も重なって人手不足に拍車をかけています。沖楽・旅楽など弊社OTAサイトの利便性向上のためにも業界のデジタル化は喫緊の課題と捉え、予約管理システム「Omusubi」の新機能開発に着手しました。

実施内容

現在、沖楽に掲載している県内320のタビナカ事業者（2023年７月現在）に対し、Omusubiを提供しております。業務効率化について、特に事業者から要望の多かった下記の機能を追加・改修しました。

1. 他社OTA経由で発生した予約メール内容の自動取り込み
2. Omusubiの登録情報をもとに予約者の属性を集計・分析
3. 自社フォーム・自動返信メール・マイページの多言語対応
4. 既存顧客（リピーター情報）の管理
5. 既存の予約台帳の機能拡張・ブラッシュアップ

※既存の「予約台帳」（自社フォーム・手動分）については、機能改修を実施。

事業の成果

顧客40事業者に対し、既存の沖楽経由の予約・在庫・顧客情報・商品管理に影響が出ないようテストアカウントを設けた上で、上記のOmusubi新規追加機能を無償で体験していただきました。
テスト利用の結果「予約対応を３分の１に短縮できた」「問い合わせ対応の時間が減った」などの声をいただき、業務効率化の効果が得られたと感じています。在庫の管理については、業態・サービスに応じた改善に向け、細かな要望もいただきました。

事業の展望

コロナ禍以降、非接触型のサービスが加速する昨今において、タビナカのシームレス・スムーズな現地体験は、旅の楽しさを感じる根幹にかかわります。今回の開発は、業界が抱える課題解決と収益アップを目的に行いました。世界規模の観光業界向けSaaSが存在しない中、Omusubiはタビナカ業界から最も指示されるSaaSサービスとして、さらなる機能改善・バージョンアップを目指します。利用する機能に応じて複数の料金プランを設けております。サービスやスタッフの人数、ご要望等を踏まえて、サポートの手厚いプランへの切り替えを進めていきたいと考えています。