ICTブイで環境データを取得し、アーサの最適な栽培方法を確立
アーサ(ヒトエグサ)生産性向上のためのICT推進事業
沖縄特産品の一つであるアーサは、近年、健康食材として需要が増加傾向にありますが、収穫量は栽培場所や生産者、年によって変動するうえ年々減少傾向にあり、加工業者の設備も効率的に稼働できていません。本事業では海上にICTブイを、陸上に気象センサーを設置し、アーサの収穫量に影響を与えると思われる環境データを取得して、沖縄県IoTプラットフォームに蓄積。それらのデータを分析し、最適な栽培方法の確立を目指します。
- IoT利活用促進ネットワーク基盤構築・実証事業
事業概要
現在、アーサの栽培は生産者の勘と経験に基づいて行われており、生産量の増減要因がよくわからないままです。本事業ではICTブイと気象センサーを用い、海水温や塩分濃度、気温・風向・降雨量等の気象情報を取得。そのデータを蓄積し、収穫量との関連性を分析することで、次年度以降の生産量増大につなげます。
実証内容
北中城村沿岸のアーサ圃場で、海中環境の異なる最大4カ所にICTブイを、近隣の陸上にフィールドセンサーを設置。各種環境データを取得するとともに、それらが収穫量に与える影響を分析するため、アーサの成長状況や生産者の作業内容、種付けに必要な遊走子の数、収穫量に影響を与える雑藻の発生状況なども把握します。
事業の有効性
データ分析によって環境要因と作業内容、収穫量の相関関係が明らかになれば、次年度以降はデータに基づいて最適な栽培方法が選択でき、生産量増大と加工設備の効率的な稼働、それによる収入の安定が見込めます。また、ベテラン生産者のノウハウが可視化できるので、新規就業者も一定の生産量確保が期待できます。
事業のターゲット
全国的にアーサの需要が増大し、注文に生産が追いついていない現状を踏まえ、今後は実証を行った漁業組合だけでなく、それ以外の漁業組合にも本システムを提案し、沖縄県全体のアーサ生産量増大につなげたいと考えています。また、将来的にはアーサ以外の海産物の栽培や養殖への応用も検討していきます。
構成企業※内容は事業採択時のものです
株式会社NTTドコモ
代表者 | 吉澤 和弘 |
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事業内容 | 通信事業/スマートライフ事業/その他の事業 |
設立年月 | 1991年8月 |
住所 | 東京都千代田区永田町2-11-1 山王パークタワー |
TEL | 03-5156-1111 |
Webサイト | https://www.nttdocomo.co.jp/ |
佐敷中城漁業協同組合 北中城支所
事業内容 | 水産資源の管理および水産動植物の増殖/水産に関する経営および技術の向上に関する指導 他 |
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住所 | 沖縄県中頭郡北中城村字熱田2070-7 |
TEL | 098-935-4955 |
ISCOハンズオン支援内容 | 遂行状況の確認・助言/事業報告の確認・助言/開発・実証の調整・支援/成果報告会の実施/メディアへの周知 |
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