採択事業詳細

沖縄県採択事業者のご紹介

導入からメンテまで県内一貫のシステム提供

県産自律移動ロボットで広告・集客機能の効果測る

  • AMR(自律移動ロボット)
  • ロボティクス
  • 広告
  • 業務効率化
  • 観光

人手不足を背景に搬送や配膳ロボットが急速に普及する中、ロボットSIer「カサイエレック」(本社:愛知、沖縄事業所:糸満市)は沖縄県の令和5年度ICTビジネス高度化支援事業を活用し、県産搬送ロボットシステムを開発。令和6年度の同補助事業では、前年度の成果を生かし、県内の顧客のニーズに応えた外観や用途をカスタマイズできる沖縄県内製の自律移動ロボットシステムの導入・運用・メンテナンス・修理までをトータルで提供するプロジェクトとして、ロボットの実証を豊見城市内のショッピングモールで行いました。

  • 令和6年度ICTビジネス高度化支援事業
  • 事業化ステージ

事業の目的

ロボット導入について50者以上の企業や団体を対象にヒアリングした結果、配膳や搬送など単一の用途だけではなく、昼は搬送・夜は警備、配膳下膳・案内・広告といった複数用途を求める声が多く、さらに既製品にはない沖縄らしい外観、案内機能、導入後のフォローアップを県内対応して欲しいというニーズが明確になってきました。そこで今年度は希望に応じて外観や用途をカスタマイズできる県内製の自律移動ロボットのシステム導入・運用・メンテナンス・修理までをトータルで提供することを目指し、プロジェクトを立ち上げました。

実施内容

ショッピングモール「イーアス沖縄豊崎」に、実証拠点として県内初ロボットショールームを出店。同時に、既存搬送ロボットを改造した広告ロボット2機に、フラッグシップモデルの案内ロボット「シーサー1号」を製作した。「シーサー1号」は樹脂製の筐体(きょうたい)部はコスト高になる金型は使わず、低コスト・小ロットでも生産可能な3Dプリンターで製造しました。そして最大の特徴は音声と動作指示をロボットとコントロールブースで共有し、対話や遠隔操作ができるテレプレゼンス機能。筐体上部には南城市のキャラクター「なんじぃ」を取り付け、コミュニケーション・交流がしやすい工夫をしました。

事業の成果

実証は大きく2点。モール内の1・2階フロアで実施。同施設内に入店するジェラート・かりゆしウェアの店舗広告を広告ロボットのデジタルサイネージに表示し、集客効果を調査した。もう1点は案内・接遇・テレプレゼンス機能を持つ「シーサー1号」による、実際の案内業務の調査である。集客に関しては平日で約300人、土日は約800人がロボットを注視したと回答。また広告を見て店舗へ足を運んだ客も多く、特に商品単価の安い店舗での購入実績が高いという結果が出ました。同ショールームでは、配膳棚を改造したモデル、台車型搬送用、コーヒーサービスを体験できる協働ロボットも展示しました。

事業の展望

30〜40代の男女57人に案内機能の満足度をアンケートした結果「会話しながら目的地へ行けた」「多言語対応に期待する」「人手不足解消には必要」といった回答を得ました。案内のタッチパネルとテレプレゼンス機能の使いやすさについては、意見が分かれましたが、施設等の広告案内については一定インパクトが高いと考えています。2025年は琉球大学と医療用搬送ロボットの共同開発に取り組む予定です。今後、介護施設等での利用も見込めます。これからも県内製自律移動ロボットシステムの開発、販売、メンテナンス、再販事業に力を注ぎ、県内の若手技術者の育成・雇用にも尽力してまいります。

うちなーロボット

構成企業※内容は事業採択時のものです

カサイエレック株式会社
代表者 葛西泉
事業内容 無電極ランプの製造販売事業、システムインテグレーター(略称SIer)・ロボットSIer事業、NTN自然エネルギー商品のSier及び代理店事業
設立年月 2014年8月
住所 本社:愛知県丹羽郡大口町河北2丁目490番地
沖縄事業所:沖縄県糸満市西崎6丁目18-1スカイビル1F
TEL 0587-81-5276
098-992-3000
Webサイト http://www.kasai-elec.co.jp
ISCOハンズオン支援内容 遂行状況の確認・助言/事業報告の確認・助言/テストフィールドの発掘/技術情報展開支援/ビジネスモデル事業化支援/成果事例報告会の実施/年間有識者の派遣

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